私と今

元JW2世が過去を振り返りつつぼやくだけ

不妊治療してました-2:タイミング法

不妊治療って女性に対する負担がすごく大きいです。身体的な面もそうですが、精神面もとてもきつい。今月もダメ、いやでも、来月なら…のを延々と繰り返します。さらに仕事をしている方だと仕事と治療とのバランスの負担。妊活にストレスは大敵と言われても、それ自体がストレスになる人が多々多々いらっしゃいます。
私の場合は職場の理解もあり、主人も気楽に、私自身意識を逸らすことができる趣味があったので、4年続けることができました。
ちまちまとその流れを書いていこうと思います。

 

 

下準備1.治療前にまず検査

不妊治療を始める前に男女ともにまず検査を受けろ

男性が精液検査を嫌がって明確な理由も分からず責任を全て女性に押し付けて無駄な時間と治療費が重なり、説得してやっと検査させたら男性側に原因がありましたという話をよく聞きます。女性の検査は検査段階から恥ずかしい体勢で行い、膣に医療器具を入れて行います。タイミング法の説明で使われる診察台などを記述します。

男性の精液検査は二種類あり

  1. 病院から渡されるカップ精子を入れて病院に持って行く
  2. 病院にAVやエロ本が置いてある小部屋があり、そこでカップに精液を入れる

という、射精する場所と時間が違うだけで射精するだけで完了という正直なところ【射精するだけなんだからやれ】というのが私の意見です。

男性も女性も一度、自身の検査を受けてから特別な問題が無いのであれば、タイミング法から気軽に行うのがスタートです。タイミング法で結果がでれば金銭的にも時間的にも体の負担的にも全然楽なので、ここで結果を出すためにも

不妊治療を始める前に男性もちゃんと不妊検査を受ける」

がとても大切になります。不妊治療は女性だけの問題じゃありません。男性の精子の状態もとっても重要。だから不妊治療を始める前にちゃんと検査を受けましょう。

 

 

下準備2.職場への理解を

結論から言うとタイミング法でも職場へ話を通しておくことをお勧めします

不妊治療はタイミング法→人工授精→体外受精→顕微授精の順でステップアップをしながら治療が行われます。人によっては最初から体外受精からでないとという方もいると思いますが、特別な理由がない限りこの流れで行われます。

一番最初に行われるタイミング法は性行為の日を指示されてその日に性行為を行うだけなので仕事を休む必要はありません。ありませんが、数日の間通院が必要となる場合があり通院開始日も指定されるため、診察時間に合わせて遅刻や早退を繰り返すことがあります。

不妊治療は月経サイクルに合わせて進められるため、基本は「生理が始まって3~5日の間に受診」で診察日を指定されます。女性ならお気づきと思いますが【生理の出血ピークは避けてはいるが出血途中で診察】を受けます。なぜこんな月経の途中でというと、排卵までの確実な日時の算出もありますが【確実に生理であり妊娠による出血ではない】という確認の為です。初期妊娠時に着床出血などで少量の出血をすることもあります。その確認の為に生理期間中に診察する必要があります。出血してるのにと思っても我慢するしかないです。

 この指定された【生理が始まって3~5日の間】が上手く土日の診察日に当たればラッキーですが、平日にかち合うなんて余裕であります。私の場合はバイト雇用でのフルタイム契約だったのと、バイト契約のわりに技術が必要で社内唯一人材のポジションだったことと、職場の上司が子宮内膜症が原因で倒れた女性を見たことがあることに加え不妊治療に理解がある方だったので、ここら辺はとてもフレキシブルに対応してもらえました。

タイミング法を行う段階から遅刻や早退は繰り返しています。なので早い内から職場に不妊治療と言わずとも通院が発生することを話しておくことがお勧めです。最近のクリニックでは夜遅めでも診察を行っていて、退勤後にも行けるクリニックもあるようで、診察時間も確認してクリニックを選ぶのもありでしょうね。

 

 

最初はタイミング法&フーナーテスト

先天的に体外受精や顕微授精からという方もいますが、どちらにも目立った異常もなく、それでもなかなかできないという夫婦ははじめはタイミング法から入ると思います。このタイミング法の流れは以下の通りです。

 

タイミング法とは

女性の月経サイクルに合わせて治療は行われます。月経の後、排卵日が来ます。排卵された卵の寿命はなんとわずか6~24時間!それに対して精子は2~3日。なので排卵日に性行為ができるかどうかが分かれ目。しかし、排卵したかしてないかって女性自身に自覚はできません。なので、医師に今日そろそろ排卵しそうかどうかを見てもらい
「今日か明日排卵しそうだから頑張ってね」
と性行為をするタイミングを調べてもらいます。
ちなみに、医師の診断が無くても排卵チェッカーというのもドラッグストアで気楽に購入することができます。見た目は妊娠検査薬と同じようなもので、使い方も検査薬と同じです。

 

検査薬があるなら医師はいらない?

検査薬があるんなら医師に診てもらう必要なくない?と思うかもしれません。確かにそうですwですが、この排卵っていうのがまた気まぐれなもので、大体、月経周期が28日の方は月経開始日から約二週間後に来ます。この【約】二週間後の【約】が曲者で二週間後のいつ来るのかが明確にわかりません。自分で日数を数えて「大体排卵期に入ったから検査薬を使おう」と自分で目星をつけて検査薬を使います。
分かる人はすぐわかると思うのですが
【自分で目星をつけるから排卵が終わった後に検査薬を使っている可能性がある】
というのが検査薬を使って自分でタイミングを取るという、正直なところ博打です。でも、お金はかからないのでこれで出来たら万々歳。というのが検査薬を使ったタイミング法です。

 

 

医師に頼ったタイミング法

では医師にお願いしたタイミング法はどんなんか、というとズバリ
【経膣エコーを使って卵巣の状況を確認する】
というやり方です。中から状況を見たら排卵のタイミングがわかるよね!ということです。なんともわかりやすい。いろんな治療法の中では一番身体的にも金銭的にも負担が少なく正直この段階で成功すると万々歳です。というのも保険の範囲内でやってもらるので、ほんとこの段階で成功できればうれしいところ…私は無理でした。

 

 

タイミング法の流れ

排卵期間に入ると黄体ホルモン値というのが変わります。この黄体ホルモンが上がって排卵するかどうかの確認のため血液検査を受けます。クリニックによってですがその場で結果がでますが30分ほど時間がかかるので時間の余裕を持って通院になります。血液検査の後、エコー検査を受けます。婦人科でエコー検査というと、腹部にジェルを塗って機械で見る絵面を想像しますが経膣エコーを使います。
経膣エコーはどういうもんかというと、女性なら婦人科検診とかであの内診台に座ったことがある人が多いと思いますが、今一度内診台はどんなもんか、というと

f:id:dice-13:20190723145332p:plain

内診台

 はいこれ。この内診台の絵を描いたいらすとやさんは一体何者なのでしょう。すごい。男性はいまいちピンとこないと思いますのでどういう動きをするか完結に言うと
【強制M字開脚椅子】
うん、わかりやすい。
足側に医師が座るので医師とご対面を避けるために腰あたりにカーテンで仕切られてます。医師の足元にスイッチがあり「ハイ動きますよー」の合図と共に椅子が上がり、体が倒されます。寝るよりもちょっと上体が上がった体制で止まり、足が強制的に開かれます。医師の目の前には強制的に全開にされた股どーんということになります。実際にイメージできないという方は【婦人科 内診台】とかで画像検索したら使っている場面のイメージ写真がいっぱい出てきますのでそちらで確認してください。
内診台にあがり足を開いた後、膣にクスコを入れられ膣を一旦広げられます。痛みはありませんが金属が突っ込まれ開かれるという異物感はぬぐえません。はっきり言って「痛かないが気持ち悪い」です。さらに身体の防衛反応というやつでしょうか、身体の力を上手く抜けないと、膣が閉まりクスコを外に出そうとします。その結果もうちょっと広げられてさらなる異物の不快感。
広げられた膣の中につぎに入れられるのが超音波検査のエコー機械。

f:id:dice-13:20190723152852p:plain

経膣エコー

画像検索からちょっと描いてみましたがこんなん入れます。太さは親指一本ほどの太さです。こいつも痛みはありません。異物感はあります。これを膣の中に入れられて左右に動かされて卵巣の状態を確認されます。このエコー機械と内診台とは長い付き合いになるので恥ずかしかったり違和感もありますが慣れます。私のように子宮内膜症があると、このエコー機械で押されることで、痛みを感じることがあります。右は大丈夫でも患部の左卵巣を見る度に痛みがありました。性交痛よりは全然大丈夫ですが、ビビりと痛がりが相まって医師からは「痛がりだなあ」と笑われましたが、痛いもんは痛いんだよと思いながら足開いてました。というか、自分の目の見えないところで自分の体内に医療器具を入れられるというのはやはり恐怖があります。想像できない方、ぜひパートナーに目隠しをされた状態で性的興奮がない状態の素面の状態で肛門にでも指一なり指程の太さのおもちゃでも入れてもらってください。
このエコー機械で卵巣の状態を確認して

排卵まではまだ時間がかかりそう」
「もう少しで排卵するかな」
排卵しそうだけどまだかな…」
「今日排卵しそう!」

と経過を確認していきます。お気づきかと思いますが

【一回の診察で排卵日は確定できない】

ので、排卵期間に入ると、連日排卵状態を確認するために通院する必要があります。運よく「お、今日!」という時もあります。これでも下手したら「あ…もしかして、排卵終わってる…」なんて時もあったりします。なので、タイミング法の段階から仕事との兼ね合いを取る必要が出てきます。
ちなみに、図にも書いてますがエコー機械の上に医療用コンドームかな、ゴムをかぶせて使うので【ゴムアレルギーの方は必ず申告】しましょう。結果的に大丈夫でしたが、ゴム手袋のラテックスで被れやすいのですが、ゴムを使うなんて思ってもなかったので申告せずにいて、何かの折りに「ゴム手袋で荒れたりするんですよね」と看護師さんに話した時に「超音波機械を使うときにゴム使ってるけど大丈夫なの?!」と焦らせてしまい、私も「ゴム使ってるんや!」と初めて知りました。

 

排卵日後のフーナーテスト

排卵日を医師に特定してもらいその日の夜なり翌朝なりで即性行為を行い、妊娠を待ちます。初回だったり、何度かタイミング法を取った後になかなか妊娠しない場合にはフーナーテスト(ヒューナーテスト)と呼ばれるテストをします。検索していると行わないクリニックもあるようなので、ここら辺はご確認ください。
フーナーテストとは、性行為を行って12時間以内に行う検査です。なので性行為を指定された日の翌日に通院を指示されます。毎度の内診台に上がり、膣内から精液の混ざった頚管粘液を採取されます。これも痛みはありません。ちょいと取って終わり。そのあと採取した粘液を顕微鏡で確認し生き残っている精子の数や様子を確認します。これで精子の状態や女性側の膣の状態などを確認するという検査です。正直やる意味あんのかなあとか思いながら受けましたが、生物の実験みたいな感じで私は面白いと感じました。
普通なら顕微鏡で見た時に精子がうようよと見えるものなんですが、私の場合は私の頸管粘液が強かったのでしょうか精子が一匹しか見えず、医師大爆笑。
「一匹?!一匹とか初めてみた!!」となんか、初めてみた医療サンプルという感じで爆笑してました。まあ、最初から精子の状態が悪いというのを分かってから通院したのでそんなもんかと私も「ほへーこんなもんなんや」と顕微鏡をのぞいて、医師から通常の状態も聞いてから見たら確かにこれは爆笑されるわと逆に面白くなったんで、ある意味フーナーテスト受けてよかったです。

 

 

確実に排卵する為に薬を処方されることも

大まかな流れは排卵期に排卵のタイミングを人の目で見て確認するというものなんですが、年齢や先天的にホルモンバランスが悪くて黄体ホルモンの数値が上がらなかったりで排卵数が少ないや排卵しないというトラブルもあります。私も先天的にホルモンバランスがあまりよくなくて排卵している月やしにくい月などばらつきがありました。そういう時にも医療の力を借りました。

排卵誘発剤が処方されます。排卵誘発剤はいろいろな種類があり、その種類によって効能に差があります。おそらく最初のこのタイミング法で処方されるのはクロミッドという飲み薬だと思います。普通の白い飲み薬で毎日飲み続けて確実に卵を作り排卵をさせようというものです。効き自体はとても緩やかで人によってですが、効かないという時もありますし効くときもあります。薬の効き目も合わせてエコー検査で確認をします。

人にもよると思いますが、クロミッドでの副作用はなかったです。まだまだ体への負担は全然ありませんし薬自体も保険の範囲内で処方してもらえるので薬代も全然安心な治療法です。

 

 

 

デメリットとして性行為が作業に感じてしまう

フーナーテストがあるか無いかがありますが、タイミング法の大まかな流れはこんな感じです。簡単に言えば性行為日を医師によって指定されるっていうもんで、正直なところ性行為が作業的な感覚になってきて、性行為自体が嫌になってくるというのが正直なところ本音です。ここに男性が「仕事なのに」「疲れてるのに」という態度を出したらどうなるか容易に想像がつくと思います。私の旦那も最初は「今日は疲れてるから明日でよくない?」とか言ってましたが【卵は排卵したその日にしか機能しない】という事実をちゃんと受け止めてください。その月にかけた医療費も時間も無駄になります。こういう態度は夫婦間の足並みや心がそろわず夫婦になって子供が欲しいのに治療が原因で喧嘩をする原因になります。はっきりと言って、不妊治療を始めようと決意したその時から女性には仕事的にも身体的にも精神的にも負担がかかり始めます。だからこそ、男性側は女性の精神的な負担を増やすようなことはせず、寄り添ってください。自分本位な考えは捨ててください。子供を作るってある種作業です。でも作業と感じないようにするのが不妊治療を気楽に続けるコツだと思います。

 

 

 

 

喧嘩をしながら子供を望むっていうのは私は本末転倒ではないかと考えます。なので、喧嘩と作業感を避けるためにもちゃんと夫婦でコミュニケーションを日ごろから取るようにするのはとっても重要です。男性が思っている以上に女性は思い詰めます。

「子供がいなくても大丈夫」

という安心感を女性に与え続けてください。時間が合うのなら毎日夕飯を二人で食べたり、たまには外食をして本音を話し合ったり、触れ合うことを続けたり。不妊治療は医師の指示に従うことも重要ですが日ごろからちゃんとコミュニケーションをとることが大前提です。子供を持つことを決意した日から二人の共同作業開始です。どちらの責任でもありません。